『不易流行と武士道2017~第3回がん撲滅サミットへの情熱~』

 初秋の候、皆さまにおかれまして益々ご健勝のことと存じます。
 おかげ様で第3回がん撲滅サミットは東京、神奈川、大阪、京都、北海道、青森、秋田、高知、山口、熊本、鹿児島、沖縄など全国から入場申し込みが殺到し、9月11日午後6時を以て締切りとなりました。

 ご来場される方々のほとんどはステージの重い患者さんと同行されるご家族の方々です。皆さん必死の思いで第3回がん撲滅サミットにいらっしゃる、この事実に私は改めて身が引き締まる思いがしております。それだけ多くの方々が全国からパシフィコ横浜を目指していらっしゃるということは、裏を返せば患者の皆さんが置かれた切迫した状況を如実に物語っています。

 それを裏付けるように、ご家族のうちステージの重いがん患者さんが3人もいらっしゃる方から、運営代行事務局にこんなコメントが寄せられました。
「家族は誰もがんで死なせない。いつまでも長生きさせてやるんだ! だから第3回がん撲滅サミットに行くのです!」
 強い言葉で自らを叱咤激励しながらサミットにいらっしゃる方もおられるのです。

 こうした方々は全国にまだ何十万人も存在する。そう思ったとき、締め切ったものの、今後なんとか追加募集できないか10枚でも50枚でも使われないチケットがあれば、それを役立てたい。そういうことから、できれば今後、追加募集を考えてみたいと思います。

 どうも昨年のことを私が立腹していると勘違いされておられる方がいらっしゃるとの事です。私が立腹しているのは「がん」に対してであり、昨年のことではありません。昨年のことは昨年のこととして反省していると何度も述べている通りです。

 しかし第3回がん撲滅サミット実行委員会メンバーに対して、いわれなき誹謗中傷があれば、私は全力を尽くして守るという決意をすでにこのお手紙の中で何度も明らかにして参りました。

 繰り返しですが、敵は患者同士でも医師同士でもありません。ただ一つ「がん」という数千年もの間、人類を苦しめてきた存在。これこそが我々にとって大敵なのです。私事で恐縮ですが、やはり身内に2人のがん患者がおりますが、そのうちの1人は守り切れませんでした。しかし1人はステージの重い肺がんからリンパへの転移、脳への転移、骨転移などの状況を克服して、幸いにして今も健在です。だからこそ私の体験を含めて今苦しんでおられる方々の役に立つことができればと思います。情熱と執念があれば、やがて人類はがんを完全に克服し、いつの日かがんを撲滅できるのではないか。撲滅などできないと諦めることは未来の人類を否定することになる。だからこそ、あえて撲滅という言葉を叫び、今、がん撲滅ができなければ後世に託す。そういう思いが大事なのではないかと思います。

 だからこそ反省はしても昨年の出来事に怒っている暇などないのです。今は皆で力を合わせる時だと思います。昨年の事は水に流し合って前を向いていくことが大事だと思います。反省は反省、教訓は教訓です。

「急いでいるなら1人で行け! 遠くへ行きたいならみんなで行け!」
 これはアフリカのことわざです。みんなで力を合わせた方が、遠くまで長く生きられる。そんな社会にしたいと考えています。

 会場にいらっしゃる方々に対して、第3回がん撲滅サミットが希望の灯となれるかどうか、今、それが試されているのだと思います。頑張ります。

 皆さんどうぞお気を付けてお越しください。パシフィコ横浜でお会いしましょう。

中見利男拝

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