『不易流行と武士道2023』~マークJ.ラテイン教授の顧問就任!〜

寒風が吹き込むことが多くなって参りましたが、皆様におかれましては益々ご活躍のことと存じます。

本日は吉報をお伝えするために筆を執らせていただきたい。

世界がん撲滅サミット2023 in OSAKAは皆様のご支援を頂き無事に閉幕したが、一方で控室ではサミット友好、サミット外交が展開されていた。

まず公開セカンドオピニオンご登壇の医師の皆さんが名刺交換に始まり、治療の情報交換、そして担当されている患者の方々に適応する治療法の情報交換によって横の繋がりが強固なものになっていくというサミットが目的とするベストミックス治療の絆が深まっていたことだ。

さらに私がラテイン教授に対してサミット実行委員会顧問の就任を控室で打診するとラテイン教授は快諾してくださったことなど舞台裏でも活発なサミット外交が展開されていたのである。

ラテイン教授はオバマ大統領以来、ホワイトハウスの医療アドバイザーとしての立場を持つ方で文字通り世界のラテイン教授として知られる、まさにがん医療界の重鎮である。

この人物が民間から提唱され実行されて来た世界がん撲滅サミットの顧問に就任することは予想外の出来事であり、あとからこの事を知った政府の高官も心底驚いていたほどだ。
これも誠心誠意我々がやって来たことの成果の現れであろう。

「ラテイン教授はこの人は使えないと見ると相手にしませんよ」
これはラテイン教授を良く知る方から頂いたアドバイスである。
私はそのとき、ならば今まで通り誠心誠意やるしかない、と心に言い聞かせたのは2019年のサミットの時だった。

そして愚直にラテイン教授に今後の世界のがん医療のあるべき姿を提言し、これまでお互いにサミットの共同宣言文書を作成し合って来たのである。

巧詐は拙誠に如かず。

愚直にやるものだけが信頼を得ることができるのだ、という事実をラテイン教授の顧問就任という慶事に改めて感じた次第である。

作家の前に人であれ。患者の前にまず人であれ。

これは長年自分に言い聞かせて来たことだ。
自分が患者だから何をやっても許されるとは私は思わない。

だからそんな今時珍しい古風な考えを持つ私を見かねたのかラテイン教授は、帰国前に私と握手しながらもう一方の手を私の肩に添えて、

「私は久しぶりにあなたのような活発で知性を放つ構想を持ち、生き生きと生きようとしている人を見た。あなたには心臓移植を受けて新しい命を蘇らせてほしい。私はあなたを心臓の病で失うのは耐えきれない。
頼むからニューハートの手術を受けてくれないか。
アメリカにも名医がいるからね。私が紹介するから頼むよ。頼むよ。ミスターナカミ!」
と私の目を見ながら繰り返してくれた。

「私にはいつでも天に旅立つ準備があります。しかしラテイン教授がそこまでお話してくれるなら考えてみます」
感激してそんな返事しかできなかったことが昨日のように思い出されてくる。

愚直に物事を進めようと努力している一人の日本人。今時珍しい人間がいるなと思われた天が私に贈ってくれたのはラテイン教授との友情という名の素晴らしいクリスマスプレゼントだったのかもしれない。

ラテイン教授の顧問就任という素晴らしい出来事。これを一言で言えばやはり『巧詐は拙誠に如かず!』ということだろう。

もっと愚直であれ日本人!それが一人の人生だけでなく腐敗しつつある国家を建て直す最大の秘訣なのではないだろうか。おそらく今も昔も。

皆さん、寒暖差が激しくなって参りましたが、どうぞお大事になさってください。

中見利男拝

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