新型コロナウイルスとの戦いは未だに続いておりますが、皆様くれぐれもお気をつけてご活躍を頂けますと幸いです。
ありがたい事に、これまで皆様から第6回がん撲滅サミットは新型コロナウイルスの中で開催されるのか、どうか等のお問い合わせが続いております。
そのうちのごく一部ですが、ご紹介させて頂きます。(お名前はご本人に掲載のご了承を頂いた上で、個人情報に配慮してイニシャルのみとさせて頂いております。)
『皆様のご活躍応援させて頂いております。COVID-19に負けないよう、このような中でもサミットのご準備をされておられることと存じます。どうぞお気をつけてくださいませ。』(京都にお住まいのY様)
『今年のがん撲滅サミットはどうなるのでしょうか。
ホームページを見ても情報が発信されていないので少し心配です。まだ11月のお話で、決まっていないと思いますけど、どうなるのでしょうか。乳がんの患者としてなんとか開催して欲しいです。』(東京都にお住まいのM様)
『9・11の頃、アメリカに留学していた身としては、まずアメリカのがん医療の第一線で活躍している本物の医師から話を聞きたい。楽しみです。』(大阪府にお住まいのS様)等、ご心配や応援のご意見を皆様から頂いております。
確かに『がん撲滅サミット』は、これまであえて、大会HPの新着情報等でコロナウイルスへの具体的な対策と提言のみをご報告して参りました。
コロナウイルス禍のなかで過ごしておられるがん患者の皆様の不安要素を少しでも減少させていくことが大事だからです。
また自粛や自主規制が求められる現状の中で、コロナウイルス禍に便乗して、いたずらに、はしゃいでいるかのような発信を控えたいとの考えからです。
しかしながら日本のがん医療の停滞を1日も早く解消するため、いよいよ今月から『第6回がん撲滅サミット』の情報発信を開始致します。
ご存知のようにサミットは5回の大会で、すでに通算約5000人の方々に参加頂いています。
そのほとんどの方々から「がん医療界を撲滅に向けて1日も早くシフトチェンジして欲しい」というご要望や、「現状を少しでも患者ファーストに改革して欲しい」というご要望やご期待の声をお寄せ頂いています。
こうした声は今も私に届いております。
新型コロナウイルス禍の中で緊急事態宣言が発出されたというのに、様々な規制によって有力な治療薬がなかなか承認されない現実。
また海外で承認されたものを先に承認して、日本発の治療薬の承認は後回しになるという不可思議な日本の特例承認制度の実態。
治療を受けたいのに決定的な治療薬がないという現実。またがん治療を受けながら白血球等の減少によってコロナウイルスの脅威から厳重に身を守る必要に迫られ不安な日々を送っておられる方々。
こうした現状を今回のコロナウイルス禍の中で体験されたり目の当たりにされた方々も多いことでしょう。
落ち込んだ気分になったり、呆れたり、憤慨されている方々も多いと思います。
更にコロナウイルスでさえこうなのだから、がん医療ならそれ以上に強力な岩盤規制が横たわっているのではないか?
果たして日本の医療は一部の人たちが主張するように本当の意味で最高、最善なのか?
事実、そのように考えておられる方のご意見も承知しています。
ところが、その一方でG7を中心に世界各国が一丸となってコロナウイルスを撲滅しようという世界的なチームワークの重要性が求められています。
これは我々が昨年日本と米国で呼び掛けたチームマンカインド(人類)でがんを撲滅しようという提言にリンクする動きです。
こうした気運をコロナウイルス禍だけに限定しないようにしましょう。
少なくとも日本において1日約1000人もの国民が亡くなり1日約3000人以上の国民ががんを発症しているのです。
想像してみて頂けますか?
もしこのような数字をコロナウイルス同様に毎日メディアがこぞって発信し続けたならどうでしょうか。
日本人は間違いなくパニックになるでしょう。
そのような状況にもかかわらず何もしなくても今のがん医療で十分ですよ、等と流暢な事を言っている場合ではなくなるかもしれません。
直ちにがんを撲滅しようという声が各所から上がるのではないでしょうか。
それとも急速に悪化しなければ今のままのがん医療で大丈夫ですから、などと他人事のように軽くやり過ごせる事でしょうか。
罹患する可能性は2人に1人。死亡するのは3人に2人というのに。
こうした実態が日本では今も静かに進行していることを忘れてはなりません。
私は決して脅しているのではありません。
そうではなく、そろそろ日本人全体が、現状に満足するだけでなく、こうした現実と向き合わねばならないと言っているのです。
そういう意味でこの国からコロナウイルス同様、がん撲滅の声を上げて、世界に連帯を呼び掛けていくことは決して非現実的な行為ではないと考えます。
今は亡きがん撲滅サミット永世大会長の北島政樹先生はかつてこのように仰いました。
『中見さん、患者を治してこそ主治医。主に治す医者ですから。治せもしないのに学説を振り回して患者に偉そうにするのはただの担当医です。』
私は今回のコロナウィルス禍において、ひしひしと北島先生のお言葉を噛み締めております。
誰しもが暗中模索する中で希望の光となったのは新型コロナウィルスに特化した治療薬ではなく、アビガン、レムデシビル、イベルメクチンなど、いずれも初期の目的外の治療薬の応用です。
こうした薬品の開発者の皆様に心より敬意を表すると同時に、世界的な緊急事態、人類史に刻まれるような一大事の中で人類を救済してくれるのが、こうした代用薬品だったことを我々は忘れてはなりません。
そして誰も注目していませんが新型コロナウィルスに、前述の薬品を応用しようと考え、それを最初に実行した医療者とそれを受け入れた患者、ご家族は今こそ讃えられるべきでしょう。
それを人体実験と侮蔑するか、勇気あるチャレンジと評するのかは歴史が最終的に判断するでしょう。
しかし、それまで手立てのない絶望的な状況の中で多くの患者の皆さんが、こうした薬品によって救われた事実は揺るぎません。
救われた患者にとっては、絶望的な状況の中でも有らん限りのチャレンジを行って成功させてくれた医師こそ、まさに北島政樹先生の仰る真の主治医にほかなりません。
今のがん医療には特に、こうした視点が必要なのではないでしょうか。生きるため、生かすための治療を研鑽して、自分に専門性がなければ信頼できる自身の専門外の医師と連携する事も厭わない医療者の存在。
とても大事だと思います。
日本に最良の治療薬や治療法がなければ海外に求め、世界になければまず日本で開発する。
なおかつ、こういう医療者たちを政府が積極的に支援する。
これこそが我々が今回のコロナウィルス禍から学ぶべき事の一つでしょう。
すべての医療は患者を治すため、生かすため、です。
患者ファーストを貫かなければ、一体誰のための医療なのでしょうか。
皆さん、今こそ、がん・コロナウイルスに対して反転攻勢に打って出ようではありませんか。
こうした現状を踏まえて今年は『がんとコロナウイルスなどの感染症の予防と撲滅』にスポットを当てて参ります。
このような情勢の中で我々のアクションが少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
2020年5月21日(木)午後2時28分。
北島政樹永世大会長がお亡くなりになって、一周忌のこの日。
第6回がん撲滅サミットの大会HPを、公開しました。
https://cancer-zero.com/
皆様、どうぞ引き続きご支援、ご指導のほど何卒宜しくお願い申し上げます。
新型コロナウイルスにくれぐれもお気をつけください。
追伸
なお5月26日現在、富士フィルム富山化学工業からのアビガンに対する承認申請が行われておらず5月内の承認が困難という報道がありました。しかし第2波、第3波に備えるためにも引き続き治験を継続して、ぜひ申請に進んで頂きたいと思います。
とはいえ、事前に行われた治験をあたかも断念したかのようなネガティブキャンペーン報道については、今後の教訓としなければなりません。
またこの度、匿名による誹謗中傷によってお亡くなりになった木村花様に心よりお悔やみ申し上げます。
と同時にがん医療界においても、こうした匿名による誹謗中傷は厳に慎むべきと考えます。
なお、この匿名(ペンネームも含む)による誹謗中傷についてはFace book Japan、Twitter Japan等のSNS配信事業者が構成するソーシャルメディア利用環境整備機構が今後、嫌がらせ、名誉棄損、侮辱を意図した投稿の禁止を表明してくださいました。皆様のご英断に心より感謝申し上げます。
中見利男拝